【サッカー】川崎フロンターレ 中村憲剛「優勝したい」大久保移籍し、風間監督退任


◆明治安田生命2016Jリーグチャンピオンシップ ▽準決勝 川崎―鹿島(23日・等々力陸上競技場)

 Jリーグ・チャンピオンシップ(CS)準決勝の川崎(年間勝ち点2位)―鹿島(同3位・第1ステージ優勝)が23日、等々力競技場で行われる。来季から1シーズン制が復活するため、CSは今回が“最後”となる。

 憲剛と共に頂点へ―。川崎の選手、スタッフ、そしてサポーターは思いを共有して初タイトルに挑む。J2時代の苦節を経て、代名詞となった攻撃サッカーのタクトを振るい、ファンサービスの先頭にも立ってきた。川崎一筋14年。クラブの象徴となった36歳に、残されたチャンスは多くない。そう感じる同僚やサポーターも「憲剛さんと優勝したい」と懇願する。

 今年の10月31日。36度目の誕生日を迎えた主将は「優勝したい。今年ほどそう思うことはない」と力を込めた。風間体制5季目で成熟したクラブと共に、自身のプレーにも手応えを感じている。ボランチとトップ下を主戦場とした今季は9得点11アシストを記録。バヒド・ハリルホジッチ監督(64)の視察対象にも入っており、日本代表への復帰も期待されている。

 初タイトルに立ちはだかるのは因縁の相手だ。リーグ準優勝3回、ナビスコ杯(現ルヴァン杯)準優勝3回と“シルバーコレクター”と呼ばれる中で、栄冠に輝いていたのは鹿島だった。リーグでは08年と09年に2位の川崎を抑え、00年のナビスコ杯決勝では2―0で川崎を下した。マッチアップするのはMF小笠原満男。年齢は1歳違いで主将、生え抜きと共通点は多いが、中村の無冠に対し、小笠原は14冠。「1個ぐらい分けてほしいよ」と苦笑いする。J1・18クラブの中では唯一、鹿島との通算成績(12勝5分け9敗)で勝ち越しており、苦手意識はない。年間勝ち点上位のアドバンテージにより同点なら勝ち抜け、ホームの利もある。

 風間八宏監督(55)は今季限りで退任し、ホットラインを築いたFW大久保嘉人(34)は来季F東京に移籍する。「この仲間とサッカーをできるのは最後。うちらしいサッカーで優勝したい」。最高の仲間を得た中村が、積年の思いを成就させる瞬間が見たい。(田中 雄己)

 ◆試合方式 年間勝ち点上位クラブのホームで1試合のみ開催。90分間で勝敗が決しない場合は年間順位上位チームを勝者とする。

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