【サッカー】鹿島アントラーズ 14冠・小笠原、ジーコ魂「何でも1番になれ」でJチャンピオンシップ決勝進出だ!


◆明治安田生命2016Jリーグチャンピオンシップ ▽準決勝 川崎―鹿島(23日・等々力陸上競技場)

 Jリーグ・チャンピオンシップ(CS)準決勝の川崎(年間勝ち点2位)―鹿島(同3位・第1ステージ優勝)が23日、等々力競技場で行われる。来季から1シーズン制が復活するため、CSは今回が“最後”となる。

 鹿島を引っ張るMF小笠原は今季37歳を迎えた。プロになって19シーズン目。同期加入のMF本山雅志(現北九州)はクラブを去り、中田浩二は現役を退いた。その中でGK曽ケ端とともに変わらず第一線で活躍している。そのひけつは「どの試合でも勝ちたい」という執着心であり「うまくなりたい」という向上心である。練習のダッシュ1本を取っても、常にトップでゴールしようとする姿勢が見える。

 この姿勢は、J最多の国内17冠を獲得してきた鹿島の精神そのものだ。若い時は思い通りにならなければ態度に出してしまう選手だった。それがクラブOBでクラブの象徴的存在、ジーコ氏の一言をきっかけに変わった。「試合に出るためにはどうしたらいいですか」と聞くと、ジーコ氏は「何でも1番になれ。ランニング、ダッシュでも何でも1番だ。自分も現役時代はそうだった。監督は見ている」と返されたという。それから一切の妥協をしなくなり、よりチームへの献身と勝負にこだわるようになった。

 川崎戦ではボランチでの先発が予想される。鹿島は年間勝ち点で劣るため、引き分け以下で敗退が決まる。しかも会場はアウェー。決勝進出へのハードルは高い。だが、この「条件戦」でこそ小笠原の存在感は増す。DF内田篤人(28)=シャルケ04=が「(小笠原)満男さんのプレーは全部勝つための判断に基づいている。うまい選手は多いけど、チームを勝たせることのできる選手はなかなかいない」と話すように、戦況に応じた判断でチームに勝利をもたらすのだ。

 小笠原が獲得してきたタイトル数はJリーガー最多タイとなる14個。各大会のMVP受賞は5回を数える。勝ち方を知る鹿島の「心臓」が動けば、決勝進出が見えてくる。(内田 知宏)

 ◆試合方式 年間勝ち点上位クラブのホームで1試合のみ開催。90分間で勝敗が決しない場合は年間順位上位チームを勝者とする。

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