【朝鮮日報】朴大統領と朴槿恵派、これ以上韓国の保守を傷付けるな[11/19]


 朴槿恵(パク・クンヘ)大統領と朴大統領を支援する親朴グループによる最近の動きは、崔順実(チェ・スンシル)問題を目の当たりにした国民感情とあまりにもかけ離れている。たとえばある親朴の議員は「キャンドルは風が吹けば消える」とコメントし、抗議行動に参加する市民を侮辱した。

 親朴が多数を占める与党セヌリ党中央委員会は「アカ(共産主義者)の国にならないよう一致団結しよう」という趣旨の声明を発表した。その間、セヌリ党の支持率は急落し、過去最低のレベルにまですでに落ち込んでいる。

 民間人である崔容疑者による国政の私物化は、韓国における憲政秩序を完全に破綻させ、またその取り巻きたちも韓国という国、あるいは共同体に対する最低限の責任感もないまま、卑しい私利私欲に国の権力を平気で利用してきた。

 しかもそれを擁護し、幇助(ほうじょ)していたのが朴大統領と親朴だ。彼らは政権を握ってから権力を私的に乱用し、保守陣営全体をバラバラにした。彼らによって保守勢力の基本的な価値観は崩壊し、国は今のように悲惨な状態になってしまった。その彼らが今になって生き残りのためか、自分たちこそ保守であるかのように言い始めた。

 保守としての価値観を守ってきた真の保守勢力は、この現状に耐えられず立ち上がっている。セヌリ党事務局の職員らは集会を開き、親朴のリーダー格である同党の李貞鉉(イ・ジョンヒョン)代表の辞任を要求した。このような動きは13年ぶりのことだという。

 また汎(はん)市民社会団体連合をはじめとする複数の保守団体は、親朴が執行部を牛耳るセヌリ党を解党し、真の保守政党を改めて立ち上げることを求めた。

 これら保守勢力の要求通り、朴大統領は1日も早く国政から手を引き、親朴系も少しでも責任を感じているのであれば政界を去るべきだ。彼らは何の意図があって保守政党であるセヌリ党を分裂・崩壊させようとするのだろうか。

 大韓民国の保守勢力はこれまで建国、産業化、情報化を成し遂げてきたし、今後も民主化の先頭に立った進歩勢力と共に、この国を引っ張っていかねばならない。ところがその保守勢力が分別のない似非保守によって没落の危機に立たされている。

 保守の皮を被ってはいるが内側は傲慢、独善、無分別の行動ばかりを続けてきた似非保守が今なお力を握っているからだ。真の保守的な価値観を共有する多くの国民がこの勢力を厳しく断罪する時、はじめて保守立て直しの道が切り開かれてくるだろう。

 ある与党関係者は「大統領が国民の意向に従ってこそ、はじめて保守陣営に新たなチャンスがめぐってくる」と指摘した。朴大統領は今からでも離党の決断を下し、李貞鉉氏も代表の座から潔く降りてその責任感を少しでも身をもって示してほしい。責任感とは保守が重視する価値観でもあるからだ。

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