【サッカー】札幌MF宮沢、J1昇格をかけた最終戦へ「勝って終わりたい」


J2北海道コンサドーレ札幌MF宮沢裕樹(27)が、痛みをおして、最終戦のピッチに立つ。札幌は18日、宮の沢で、20日のホーム・金沢戦に向けて、紅白戦を行った。右太もも裏の張りで17日の練習を途中で切り上げた宮沢だったが、主力組のボランチでプレー。主将1年目の今季、最終戦で勝ち点を奪えば、9年ぶり優勝と5年ぶりJ1昇格を手にできる。チームの中心としての自覚で体を突き動かし、最良の結果を出す決意だ。

 大一番への思いが、ピッチへと足を運ばせた。17日に右太もも裏の張りを訴えた宮沢が、18日は紅白戦を含めフルメニューを消化した。明日の金沢戦へ「問題なくやれたので大丈夫。あと1試合、勝って終わりたい」と前だけを見た。

 最高の舞台を逃す訳にはいかない。明日、勝つか引き分けで、Vを飾ってのJ1昇格を手にできる。「チャンスが目の前にあるんだから」。右足の状態は決して万全ではない。ただ、1人の選手として、3位で昇格を決めた5年前から、主将1年目で歓喜を味わえるところまで来た。最高の形でチームリーダーとしての1年を終えるためにも、出場は譲れない。

 昨年末、MF河合から主将の後継者に指名された。「年も近いから若い選手もまとめやすいな、と。上の選手だけでなく、下とのコミュニケーションもどんどん取っていこうと思ってやってきた」。7月にMF菊地が鳥栖から加入した際には「早く溶け込めるように」と、自ら音頭をとって食事会を開催し、選手全員で迎え入れた。四方田監督が掲げた「一体感」のテーマを率先して実践し、5月から首位を守る一翼を担ってきた。

 フル出場した、前回の昇格を決めたF東京戦で、3万9243人が札幌ドームに駆けつけた。「あの声援は覚えている。もう一度、味わいたい」。大観衆とともにJ1行きを決めるため、主将・宮沢は金沢戦へ、誓いを立てた。「最後まで走り抜く」と―。(砂田 秀人)


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