【ロンドン=岡部伸】英ガーディアン紙は18日、中国配信サービス大手、PPTVが2019年シーズンから3年間のイングランド・プレミアリーグの中国向け放映権を7億ドル(770億円)で獲得したと報じた。
プレミアリーグは米NBCと米国向けに同じく2019年シーズンから3年間に5億ドル(550億円)の放映権料で契約を結んでおり、中国向け放映権が海外放映権料としては過去最高となる。
PPTVは中国最大級のストリーミングサービスを提供、ロイター通信に広報担当者は「放映権獲得には成功したが、正式契約はまだ結んでいない」と語った。PPTVはスペインのリーガ・エスパニョーラの放映権も保有する一方、サッカー選手の養成施設に数十億ドルを投資している。
親会社の家電量販大手、蘇寧雲商集団は6月にイタリアの名門サッカークラブ「インテル・ミラノ」の株式約70%を約3億ドル(330億円)で買収している。
2014年の調査によると、中国国内のプレミアリーグファンは1億7000万人。国営メディアは、昨年、英国からの生中継を約3億5000万人が観戦したと報じている。
中国では2050年までにサッカーを世界で一流にしてワールドカップを招致する長期計画を作成。20年までにサッカー場の数を現在の7倍の7万カ所に増設するなど国を挙げて強化に乗り出している。中国PPTVがプレミアリーグの海外放映権を過去最高額で獲得した背景には、サッカー人気の高まりがある。
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