【話題】「電車内化粧を批判する男たちも、加齢臭に無自覚で迷惑」「足を大きく広げて座る男、新聞ポルノ面を広げて読むのもマナー違反」


美容研究家「電車内での化粧を批判する男たちも、加齢臭に無自覚で迷惑!」

今秋、東急電鉄が公開した動画が話題になった。電車内での女性の化粧を「みっともない」と批判し、「車内での化粧はご遠慮ください」というテロップが表示される。
「教養ないないなーい」、「お出かけ前に、なぜできないの」、「みっともないないないないなーい」、「あなたの変身、見られてます」、「あなたはマナーができてない」といった歌詞やセリフもある。このCMに関して、ネット上では賛否両論となり、様々な意見が飛び交った。

すると、2016年10月29日、東京新聞が本件を扱った記事を掲載した。ポーラ文化研究所の調査によると、電車内での化粧に抵抗を感じる女性はとても多いという。
だが、化粧には時間がかかることもあり、女性たちはやむを得ず電車内で化粧をするというのだ。「女性に化粧などの身だしなみを強要しがちな日本社会の風潮」を、記事では批判している。

一方、美容研究家の藤村岳氏は「電車で化粧するのは、周囲に迷惑をかけるという想像力が欠如した証拠」と述べる。これに続いて藤村氏は、男性のマナーにも苦言を呈した。
「女性は化粧の匂いに鈍感だが、男性はすごく気になる。逆に男性は体臭や汗に鈍感。電車で化粧や香水の匂いをばらまく女性と加齢臭を放つ男性は何が違うのか。仕上げのブラシやアイシャドーのチップを使うと、確実に粉が舞う。男性のフケを嫌がるのと同じ」。

フリージャーナリストの坂本洋子氏による、以下のコメントもある。「フケだらけで脂ギトギトの男性もいる。電車内の化粧はよくないが、見てる側が不快になる行為は男性もしている。足を大きく広げて座ったり、スポーツ紙のポルノ面を広げて読んだり。同じマナー違反でも女性の方がより厳しく言われるのは事実。カリカリした雰囲気の電車内で不満の矛先が女性に向きやすい」。

その後、上記の記事への異論が、11月12日の読者投稿欄に掲載された。投稿者は、49歳の男性だ。「東急電鉄のマナー向上広告を一方的に否定するような論調で書かれていた」と記事を批判。「見過ごせないのは識者の意見として、男性の加齢臭や脂汗も不快だと反論していた点だ。加齢臭や発汗は体質であり、マナー違反とは次元が違う話だ。人の体質に嫌悪感を表明する発言こそ差別だ」。

東急電鉄は「根拠のない女性差別をしたわけではない」と、投稿者は主張。「公共の場で女性にマナー向上を訴えることも許されないなら、結果として差別は地下に潜り、陰湿な差別が増えるのではないか」という。
ちなみに、藤村氏は小林製薬の「ケシミン」の広告記事での発言が、先日に物議を醸したばかりだ。「顔にシミがある男は自己管理が不十分な、仕事のできない人間と思われても仕方がない」という趣旨の発言が、問題視された。

http://tanteiwatch.com/60945