【国際】アメリカ大使、国連事務総長が武器禁輸提案へ - 南スーダン、治安悪化阻止狙う


米国のパワー国連大使は17日、内戦再燃が懸念される南スーダンに関する国連安全保障理事会の会合で、
「数日以内に武器禁輸の決議案を提出する」と語った。南スーダンでは武器のまん延が急速な治安悪化を助長しており、
武器流入阻止の措置が急務と判断したとみられる。

 パワー大使は南スーダンの現状について、「危機の瀬戸際にある」と指摘。
決議案は、和平実現の「元凶」となっている政府指導者らの資産凍結や渡航制限も求めているという。
現地を視察したばかりのディエン事務総長特別顧問も、
急速に広がる民族間の対立などが「大虐殺に発展する恐れがある」と武器禁輸を勧告した。

 これに対し、ロシアは「時期尚早」と反対し、中国も「状況を複雑にする」と決議案の採択に難色を示した。

 南スーダンでは、中国や隣国スーダンなど国外から供給された銃器や弾薬が市民の間にも拡散しており、
戦闘の継続や激化につながってきたとされる。

 潘基文(バンキムン)事務総長は、16日に公表された報告書で「大規模な残虐行為が起きる現実的な危険がある」と警告。
こうした懸念が現実化した場合、国連の平和維持活動(PKO)部隊には「阻止するだけの人員や能力も備わっていない」と指摘した。

 PKOには日本の自衛隊も参加している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161118-00000113-mai-int