【日ロ首脳会談】訪問先のペルー首都リマで始まる 領土・経済協力で詰め


19日、会談を前に、ロシアのプーチン大統領(右)と握手を交わす安倍首相(リマ)=共同
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 【リマ=地曳航也】安倍晋三首相とロシアのプーチン大統領の日ロ首脳会談が19日夕(日本時間20日朝)、訪問先のペルー首都リマで始まった。12月15日のプーチン氏の訪日に向け、北方領土問題と経済協力の詰めの作業をする。日ロ交渉に微妙な影響を与えるトランプ次期米大統領への対応が話題になる可能性もある。

 両首脳はアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席するためリマを訪問。同じホテルに宿泊しており、会談は宿泊先のホテルで行った。首相とプーチン氏の会談は今年に入り、5月のソチ、9月のウラジオストクに続いて3回目。第1次安倍政権時代を含めると15回目になる。

 今回は12月に山口県で開く首脳会談への地ならしが目的で、領土交渉加速のため、岸田文雄外相を来月にロシアに派遣することを確認するとみられる。経済協力ではロシア経済分野協力担当を兼ねる世耕弘成経済産業相が11月上旬に訪ロした際、民間案件を30程度に絞り込んで検討することで一致しており、会談に世耕氏も同席して作業計画を協議する見通しだ。

 首相はペルー訪問に先立ち、17日にニューヨークでトランプ氏と会談した。米ロの関係改善を訴えているトランプ氏にはプーチン氏も強い関心を抱いており、トランプ氏の米大統領就任が日ロ交渉にどう影響を与えるかも焦点になる。

日経新聞:http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS20H0C_Q6A121C1000000/