【脳機能】言語脳活動の遺伝と環境の影響度 双子研究で解明/大阪大 


言語脳活動の遺伝と環境の影響度を双子研究で解明

本研究成果のポイント

・言語に関連する脳活動は遺伝と環境の双方から、同程度の約50%ずつ影響を受けていることを解明。
・これまで、言語に関する脳活動は遺伝と環境からどの程度の影響を受けているかは不明だったが、双生児の脳活動を比較することにより明らかにした。
・今後、効率的な言語教育法開発への応用が期待される。

概要

大阪大学国際医工情報センター平田雅之寄附研究部門教授と医学部附属病院荒木俊彦臨床検査技師らの研究グループは、言語に関連する脳活動が遺伝と環境の影響を同程度受けていることを世界で初めて明らかにしました。

これまで言語機能は、周りの環境などの影響を受けて後天的に形成されていくものと考えられている一方で、言語障害に関連する遺伝子が明らかにされており、遺伝と環境の双方が作用して形成されていることが知られていました。
しかし、言語機能の中枢である脳の活動については遺伝と環境の影響をどの程度受けているかということが解明されていませんでした。

今回、本研究グループは、遺伝的に共通点のある双生児を対象として、言語脳活動を脳磁計※1 を用いて計測し、一卵性双生児と二卵性双生児で比較することにより、言語に関連する左前頭部の脳活動が遺伝と環境の影響はどちらも50%であることを解明しました。

今後、効率的な言語教育法の開発などへの応用が期待されます。

本研究成果は、11月15日(火)出版(米国東部時間)の米国科学誌「NeuroImage」に掲載され、同誌の表紙でも紹介されました(図1) 。
(引用ここまで 以下引用元参照)

▽引用元:大阪大学 研究リリース速報 2016年11月15日
http://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2016/20161115_2