【大分】民謡交流国境越えて 「鯛生金山祝い山唄」大会に韓国人初出場[11/20]


 日田市中津江村の鯛生金山で19日、民謡大会「鯛生金山祝い山唄」日本一大会(大分合同新聞社後援)があった。大会には実行委員長で日本民謡協会日田やまなみ会長の梶原公人さん(78)=同市前津江町=の友人の韓国人2人が初めて出場。伸びのある声で山唄を歌うと、会場から温かい拍手が送られた。

 出場したのは釜山に住むキム・ユンウンさん(84)とチェ・ドンファンさん(78)。梶原さんが10年ほど前、仕事で必要な品物を買い付けに釜山に行く際に乗った船の中で知り合った。それ以降、お互いの自宅を行き来する関係。梶原さんは、2人の計らいで韓国で民謡大会を開いたこともある。

 幼い頃に日本語を学んだキムさんは「8カ月練習した。本番はとても興奮した。民謡は日本人の心がよく分かる。美しい鯛生金山周辺の景色を見て歌えた」と満足そう。チェさんは中学生の時に聞いた美空ひばりの歌をきっかけに日本の歌に興味を持った。「カラオケが好きなので民謡にも挑戦した。もっと上手になって来年も出場したい」と話した。

 梶原さんは「日本の民謡を日本人の前で歌ってくれた2人の心意気は立派。日本にも韓国にも素晴らしい民謡がある。民謡を通じた交流を続けたい」と話していた。

 大会には73人が出場。参加者は日頃の練習の成果を披露した。

http://www.oita-press.co.jp/1010000000/2016/11/20/JD0055213216