【ブラジル】「〝伝説の日本兵〟に学べ」 小野田少尉称え伝記出版、陸軍が旧敵国軍人を異例の顕彰[11/19]


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(左から)エドアルド少尉、昌郎さん、ルイス少佐

 太平洋戦争終結を信じず、フィリピン・ルバング島に30年近く潜伏し闘い続けた〝伝説の日本兵〟
小野田寛郎さん(1922―2014年)のポ語伝記『Sem Rendição minha guerra de trinta anos
(降伏せず 三十年戦争)』(小野田寛郎著、ジェラルド・アウヴェス・ポルチーニョ・ジュニオール訳)の
刊行発表会が17日、サンパウロ市にあるブラジル陸軍南東司令部で行われた。小野田氏らの
親族や軍関係者、日系団体関係者ら40人近くが集まり、刊行を祝した。

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刊行を祝った関係者ら

 小野田さんは、1942年に和歌山歩兵隊第61連隊に入隊し、情報員として44年にフィリピンに
派遣され、ルバング島に潜伏。帰国した日本兵の証言から存在が発覚するも、祖国不滅を信じて
遊撃戦を30年近くに渡り展開し、74年に元上官の任務解除命令を受けて帰還。翌年には親族を
頼りにブラジルへ移住し、マット・グロッソ州で牧場を営んでいた。

 本書の刊行は、松田ルイ・ユタカ陸軍少将が、小野田氏の又甥(甥の息子)にあたるエドアルド
陸軍少尉と出会ったのを機に、「尊敬する小野田氏の生き方を知ることは、ブラジル軍人にとって
良い刺激になる」と後押しし、陸軍図書館から出版することになった。第2次大戦中の枢軸国側
軍人に敬意を表し、伝記がブラジル軍部から出版されるのは異例なことだ。

 式典にはマウロ・セザール・ロウレナ・シジ陸軍大将、又甥のエドアルド少尉、リベロ・オノダ・
ルイス空軍少佐ら軍関係者のほか、森田聡在サンパウロ領事、コーディネーターの平崎靖之氏らが
出席した。

 挨拶に立ったマウロ大将は「日系社会は大変な活躍ぶり。素晴らしいと尊敬している」とした上で、
「例え困難な状況に置かれても屈服せず、犠牲を払い、忠実に任務遂行をする姿は陸軍軍人に
とっても大いに刺激になる」と刊行を喜んだ。

 軍楽隊による優美な音色が響き渡るなか、エドアルド少尉が一冊一冊にサインし、招待客一人
一人と握手を交わした。和やかな雰囲気で式典が終わると、ブラジル独立を描いた巨大な絵画を
前に記念撮影し、昼食会で参加者らは懇親を深めた。

 本紙取材に対して甥の小野田昌郎さん(75、和歌山)は、「かつて敵国だった日本国軍人に、
敬意を表して軍部から出版されたことは大変光栄。移民たちが苦労を重ねてブラジルに貢献し
溶け込んできたからこそでは」と感慨ひとしおといった様子で語った。

 息子のエドアルド少尉(35、二世)も「親族に軍人が多く、国を護る軍に対する敬意を抱いていた」
と入隊を振り返り、「今後も与えられた任務を忠実に遂行していきたい」と亡き寛郎さんを彷彿と
させるコメントをのべた。

2016/11/19
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