重なる疑惑に政権が揺れる韓国。
12日に100万人規模で朴槿恵大統領に対する抗議集会が行われたが、19日にも首都であるソウルには50万人以上もの人が集まり退陣を求めた。
この集会では、朴大統領が検察の事情聴取を先送りしたことにより、12日にも増して辞任を求める声が相次いだという。また大学受験を終えた高校生の姿も多く見受けられるなど、集会に参加する人の層としては若者が非常に多いそうだ。
しかしながらその一方で、ソウル駅前などでは朴大統領支持派の人々も“支援集会”を行なっている。7万人が集まったというこちらの集会は、高齢者が中心となり「退陣反対」「朴大統領を守れ」と書かれたプラカードを掲げ、声をあげている。
支持派に高齢者が多いその理由を「お父さんである朴正煕時代の支持者が多い。あの大統領の娘さんだから間違ったことはしないだろうというように思っている」と説明するのはコリア・レポート編集長の辺真一氏。
辺氏は、抗議集会が起こっている理由について「朴槿恵氏は国の最高指導者。その上に名もない民間人が色々指示をして、それに基づいて内政・外交・軍事など諸々の国事をやっていたということに国民は怒っている」と説明。
国事が正しかったかどうかではなく、部署などが決めたことを「一晩でひっくり返してしまう」こと問題なのだという。
しかしながら当の朴大統領は、「国のため経済のために良かれと思ってやった」と発言。「親友の監督不行き届きだった」として謝罪したのみで、自身の誤った行為については認めていない。
朴大統領が辞任した場合、次の大統領が決まるまでの空白の期間はどうなるのであろうか。これについて参議院議員の青山繁晴氏は「野党の指導者で有名な人はいるが、それがまた疑惑に絡んでいると朴槿恵大統領は指摘している」と説明。
その上で辺氏は、「『私だけではない。野党の党首にもスキャンダルがあるからそこも調べろ』というように(朴大統領は)相討ちを狙っている」と述べた。
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