【日韓】「炭」と偽り、火薬持ち込み=韓国の保安検査通過-靖国爆発音の被告[11/19]


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爆発音があった靖国神社敷地内の公衆トイレ付近に集まる警視庁の捜査員ら=2015年11月23日、東京都千代田区

 靖国神社の爆発音事件で建造物損壊などの罪に問われた韓国籍の無職全昶漢被告(28)=控訴中=が、1.4キロの黒色火薬を「炭」と偽って韓国の保安検査を通過したと、日本の捜査当局に説明していたことが分かった。関係者が明らかにした。事件は23日で発生から1年たつが、同様の危険物持ち込みが再び起きる可能性も否定できない。

 全被告は昨年11月23日、火薬を詰めたパイプを神社のトイレに置き、タイマーで点火。帰国したが同年12月9日に再び来日し、羽田空港で逮捕された。約1.4キロの黒色火薬が入ったポリ袋をリュックに隠し持っており、警視庁の調べに「(破壊力の高い)圧力鍋爆弾を神社本殿に仕掛ける計画だった」と供述した。

 関係者によると、全被告はリュックを韓国の金浦国際空港で預けたが、火薬に検査機器が反応。中身を尋ねた職員に「炭」と答えて通過し、飛行機に乗ったと話した。

 国土交通省によると、航空機に火薬を持ち込んだり預けたりするのは、花火やクラッカーも含めて一切禁じられている。炭も同じで、浄水用などの加工品を除いて禁止されている。国連の専門機関が定めた世界共通のルールで、出発国が排除する責任を負う。

 危険物が持ち込まれた事態を重視した国交省は昨年12月下旬、韓国に改善を要請。韓国はその後、密入国問題も起きたため空港の安全策を全体的に見直したが、政府関係者は「他の国でも見逃しがないとは言い切れない」と懸念する。

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