【北朝鮮】「米国は敵視政策に執着するな」[11/20]


北朝鮮の朝鮮中央通信は19日、北朝鮮に核兵器を放棄させるのは難しいとする米国内の論調に言及しながら、「米国は旧態依然とした対朝鮮敵視政策に執着すべきではない」とする論評を配信した。

論評は、ペリー元米国防長官が最近の講演で、北朝鮮が核兵器を放棄すると期待してはならず、北の核兵器の危険を最小化するための対話努力を続けなければならない、などと述べたことなどに言及。

続けて「米国が対朝鮮敵視政策を引き続き追求するなら、朝鮮半島問題の解決における進展は決してありえない。われわれの生存自体を脅かす米国の敵視政策が続き、朝米が依然として交戦状態にある今、われわれが一方的に核を放棄すべきだという主張は誰も納得させられない」などと主張している。

間接的ながら、米国が「敵視政策」から対話路線に転換し、休戦状態の朝鮮戦争が完全に終結すれば核放棄の余地が出てくるかのような表現だが、真意のほどは不明だ。

論評の全文は次のとおり。

大勢に合わせて行動すべきであろう 朝鮮中央通信社論評

【平壌11月19日発朝鮮中央通信】米国のメディアと朝鮮問題専門家の対朝鮮政策分析評価が、国際社会の注目を引いている。

最近、米国の「NKニュース」「グーグルニュース」、メディア・ウェブサイト「Reddit」など複数のメディアは、金正恩最高司令官が最前方部隊を現地視察しながら戦いの準備を完成することについて指示したのは核兵器を決して放棄しないという決心を再び示したものであり、米国にとって北朝鮮の核兵器は駆け引きの種にはなれないと評した。

元米国防長官のペリーも11月14日に南朝鮮で開かれた講演で、「北朝鮮をわれわれが願う通りに見ないで、ありのまま見なければならない」とし、北が核兵器を放棄すると期待してはならず、北の核兵器の危険を最低化するための協商努力を続けなければならない、彼らが核武装を備える前には「先制打撃」論が馬鹿のようなことではなかったが、今は北の核施設や核兵器がどこにあるか知らないためそのような軍事行動は危険であるだけでなく、「馬鹿らしい決定」になるだろう、これまでの数十年間、北朝鮮の崩壊を予想して政策を作成してきたが失敗と判明したのだから、これ以上信じてはいけないと強調した。

米国の対朝鮮問題専門家とメディアの分析は、示唆するものがきわめて大きい。

各主張の骨子は一様に、米国が旧態依然とした対朝鮮敵視政策に執着すべきではなく、大勢の流れと情勢の発展に合致するように対朝鮮政策を調整しなければならないということである。

多くの社会的・歴史的および政治的・軍事的問題点を抱えている非常に鋭敏な地域である北東アジアの中心に位置している朝鮮半島では、米国の対朝鮮敵視政策によって情勢が恒常的に激化している。

わが共和国は、数十年間増大してきた米国の対朝鮮侵略政策と核脅威・恐喝から国の自主権と民族の生存権を守るために水爆を保有した核保有国の前列に堂々と立った。

米国の核戦争挑発策動が強化されればされるほど、われわれの無慈悲な核攻撃能力が高速に、多段に強化されているのが、世界の人民が直接見て感じる現実である。

われわれの自衛的核抑止力は、何をもってしても抹殺することはできない。

米国が対朝鮮敵視政策を引き続き追求するなら、朝鮮半島問題の解決における進展は決してありえない。

われわれの生存自体を脅かす米国の敵視政策が続き、朝米が依然として交戦状態にある今、われわれが一方的に核を放棄すべきだという主張は誰にも納得されない。

朝鮮は米国の核脅威と専横が続く限り、核抑止力を中枢とする国防力をいっそう磐石のごとく打ち固めるであろう。

米国は、大勢の流れを直視し、それに合わせて行動すべきであろう。---

http://dailynk.jp/archives/77819