【日中】中国批判強める日本共産党 「今日の中国に新しい大国主義・覇権主義の誤り」 「世論を意識」と日本メディア[11/20]


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北京天安門

2016年11月18日、「今日の中国に新しい大国主義・覇権主義の誤りが現れていることを厳しく指摘しなければならない」。日本共産党の志位和夫委員長は15日の第7回中央委員会総会(7中総)に提出した決議案で、中国批判を強めた。日本メディアは「世論を意識した内容」とみている。

戦後、日本と中国の共産党の関係は複雑な経過をたどった。友好と対立の繰り返しだ。戦後、合法政党として再建された日本共産党は「平和革命論」を採用、1949年1月の衆院選では35議席を獲得するなどした。

しかし、翌50年1月、スターリンソ連共産党書記長指導下の「コミンフォルム」(共産党・労働者党情報局)が平和革命論を批判。中国共産党も同調し、マッカーサー司令部による「レッドパージ」で中国に逃れた当時の日本共産党指導部は「北京機関」を設立して、中国流の「農村から都市を包囲する」武装闘争方針を打ち出した。

その後、紆余(うよ)曲折を経て、日本共産党は外国の干渉を許さない「自主独立路線」に転換したが、日中両国の共産党同士の亀裂が決定的になったのは、中国で「文化大革命」が始まった66年。中国共産党が日本共産党を「修正主義」などと非難し、関係が修復した98年まで32年間もの断絶が続いた。

7中総の決議案で志位委員長は、「中国の国際政治の動向に見過ごすことのできない問題点が現れてきた」として、「東シナ海と南シナ海での力による現状変更を目指す動き」などに言及。

「中国側にどんな言い分があろうと、他国が実効支配している地域に対して、力によって現状変更をせまることは、国連憲章および友好関係原則宣言などが定めた戦争の平和的解決の諸原則に反するものであって、国際社会で決して許されるものではない」と非難した。

その上で、「中国に現れた新しい大国主義・覇権主義が今後も続き、拡大するなら、『社会主義の道から決定的に踏み外す危険』が現実のものになりかねないことを率直に警告しなければならない」と指摘。

「中国がそういう道をとることをもちろん望まない。中国は平和5原則、バンドン平和10原則など、国際政治の重大な民主的原則の形成に関与してきた、あるいは推進してきた国だ。それだけに、これらの原則の否定になる大国主義・覇権主義の誤りを是正し、国際社会の信頼を得る大道に立ってほしいと」と訴えている。

日本共産党は尖閣諸島について「日本固有の領土」と主張。今年6月、中国の軍艦が接続水域に侵入した際も、志位委員長名で中国に抗議している。

一連の中国批判の背景について、日本メディアは「中国共産党とは違うことを理解してもらう」との日本共産党幹部の言葉を紹介。「野党共闘を進め、無党派層を取り込む上でも中国批判が不可欠との計算が働いている」と分析している。(編集/日向)

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