【韓国】崔容疑者ら3人起訴 国政介入疑惑で韓国検察 朴槿恵氏は「相当分、共謀関係があると判断」[11/20]


 【ソウル=桜井紀雄】韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領の友人で女性実業家、崔順実(チェ・スンシル)容疑者の国政介入疑惑で、検察は20日、崔容疑者と前大統領府政策調整首席秘書官の安鍾範(アン・ジョンボム)容疑者、前付属秘書官のチョン・ホソン容疑者を起訴した。検察幹部は会見で、朴氏が3人と「相当部分、共謀関係があると判断した」と指摘。朴氏本人への事情聴取を含め、朴氏への捜査を継続する方針を示した。

 検察は3人の起訴前の事情聴取を重ねて要請してきたが、朴氏側は早期の事情聴取を事実上拒否した。それでも、検察が朴氏の「共謀」という「現職大統領の犯罪」にまで踏み込んで言及したことで、国政遂行に意欲に示す朴氏にとって大きな打撃となる。野党や世論からの退陣圧力が強まるのは必至だ。

 検察幹部は20日、3人の起訴に合わせ記者会見し、捜査の中間結果を発表。現職大統領は内乱罪などを除いて起訴できない憲法上の規定を挙げながらも、「これまでに確保した証拠」によって「3人の犯罪事実」と朴氏に「共謀関係がある」と断じた。「大統領への捜査も継続して進める」と強調した。

 崔、安両被告の起訴罪状は職権乱用や強要など。

 検察の発表によると、崔、安両被告は、安被告の職権を乱用し、崔被告が実質支配する2つの財団設立に当たって複数の大企業に出資を強要したとされる。最終的に財閥など53社から計774億ウォン(約72億円)を集めた。

 一方、チョン被告は、公務上機密漏洩(ろうえい)罪で起訴された。

 チョン被告は2013年1月の朴政権発足直後から今年4月にかけ、朴氏の演説草稿をはじめ、大統領府内の報告書、外交や朴氏の外遊に関する資料など180件の文書をメールやファックスで崔容疑者に送ったとされる。

 検察はうち、政府高官らの人事検討資料など47件は一般への公開が禁じられた機密資料に当たると判断した。

http://www.sankei.com/world/news/161120/wor1611200013-n1.html
http://www.sankei.com/world/news/161120/wor1611200013-n2.html